SOAK (sequence MIYASHITA PARK)

三井不動産が新たにスタートさせたホテルブランド「sequence」の旗艦店、sequence MIYASHITA PARK最上階にオープンしたラウンジ&バー「SOAK」をnoizで設計する機会を得た。渋谷にも再開発の波が押し寄せ、街並みだけでなく、文化にも大きな構造的、質的な地殻変動を起きつつある。その一つの象徴として新しい動線を形成するMIYASHITA PARKの端点にホテルは建つ。明治神宮の森越しの新宿の高層ビル街、代々木の屋内競技場や新国立競技場と新旧の東京を一望できる最上階からの景観は、昼夜を問わず圧巻のスペクタクルで、これを楽しみながらお酒を飲める、ちょっとだけ親密でスペシャルな場としての演出が、都市にあふれ出るデザインとしている。

SOAKという名前の通り、テーマは水である。様々なドリンクとしての水でもあり、スパとしての水でもあり、きらびやかにうごめく夜の街を象徴するきらきらとしたイメージとしてのカラフルな水でもある。そうした流体をイメージして、天井にはメタボールと呼ばれる複合曲面のミラーボールを複数配置し、あえて少しバブリーなミラーボール全盛時代のクラブ感を特に室内では前面に押し出した。一方スパのある屋外は可能な限りシンプルなデザインとして、主役である景観と、それに対する異物としてのシンボルとなる吉田朗によるアート作品をあたかも温泉の吐水龍のように設置して、現代の東京らしさの演出としている。

素材・スタイルも一つの型に落とし込まず、渋谷ならではの多様性や多層性を受け入れるような、昼間は静かに風を楽しんだり、夜はギラギラのパーティーを開催したり、場所ごとシーンごとに異なる楽しみ方ができるようなラウンジとしている。

Year: 2020

Category: interior

Status: Built

Location: Tokyo, Japan

Collaborator: 施工:スペース

Photo Credit: Nacása & Partners Inc.

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